このようなとき、富士通から、入退館/入退室の物理セキュリティも、PCや業務アプリケーションのログオンといった情報セキュリティも1枚のカードで実現できるシステムが提案された。これは、複数のアプリケーションが利用可能なFeliCa対応カードと連携して、複数の情報漏えい対策を実現する「SMARTACCESS/Feel(スマートアクセス・フィール)」によるシステムである。
なお、ソニーの開発したFeliCaはJR東日本のSuicaやNTTドコモの携帯電話にも採用されており、非接触ICカード技術方式のデファクトスタンダードともいうべき存在。富士通では、このFeliCa対応カードを活用したソリューションを提供している。
これひとつですべての問題が解決するうえ、元来カードを使うことになじんでいたこともあり、即座に承認され、開発が決定した。
実はそのとき、総務部が検討していた入退館システムがほとんど決まりそうな段階にあった。しかし、別々に導入したのでは同じカードが使えなくなることから、富士通にあわせて依頼することにした。
同じセキュリティといっても、ファシリティ関連の物理セキュリティと情報セキュリティでは、多くの場合管轄や予算が別々になるため、なかなかうまく連携がとれない場合がある。しかし、全社的なセキュリティを考えるうえでは、各部門の連携がとれ、全体として統合されていることが重要だ。電算センターは規模が小さく風通しのいい組織であったため、問題なくスムーズな導入を図ることができた。
また、懸案のR/3へのインターフェイスについては、このシステムが当時開発中だったこともあり、富士通側で急遽インターフェイスを用意するなど柔軟な対応がなされ、無事当初電算センターが希望していた機能すべてを実装することが可能になった。
|