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キーワードは「過激」「クール」「楽しい」〜増える“口コミ”効果を狙ったネット動画CM

2006年12月11日

ネットで配信する動画CMというと、自社サイトで既存のテレビCMを動画配信したり、大手ポータルサイトで流したり、プロモーションサイトを立ち上げて公開するなど、特定の場所で視聴してもらうケースが一般的だ。しかしここ最近は、ネット上における動画CMの配信スタイルに新たな潮流が生まれつつあるという。そのきっかけになったのが『YouTube』の人気、ブログの浸透である。

一般ユーザーの情報発信スペースである『YouTube』やブログ。これらが世界的に人気となることで、動画の楽しみ方が大きく変わった。これまでの「見る」だけから、「伝える」「共有する」といったことも楽しみのひとつになったのだ。一般ユーザーのネット動画に対する意識が変革したことで、動画CMにも従来とは異なる配信方法が求められるようになってきた。そこで最近増えてきたのが、口コミによる拡散を狙ったネット専用の動画CM、いわゆる「バイラルCM」である。

話題性のある動画を配信し、
ユーザー間の情報発信欲求を刺激

“バイラル”とは、「感染的な」「ウィルス性の」という意味の言葉で、マーケティングの場ではひとつの戦略として認知されている。消費者に企業の商品やサービスを「口コミ」で宣伝してもらい、利用者を広げるのが狙いの手法で、人から人へ広がっていく仕組みをウィルスの感染・増殖に例えたものだ。

バイラルCMでは、「面白い」「衝撃的」といった話題性のある動画に仕上げて流したり、ゲーム性を持った動画にして配信したり、ブログパーツ(動画をブログに埋め込むためのタグ情報)として持ち帰ることができるようにして、ユーザーの情報発信欲求を刺激。動画投稿サイトやブログで紹介されるような仕掛けを施したりして、ユーザー間のコミュニケーションを誘発している。

バイラルCMは海外を中心に盛り上がっているが、日本ではゲームやアニメなどのエンターテインメント分野で積極的に試されている。ゲームで有名なバイラルCMは、カプコンのPSPソフト『極魔界村』(2006年8月3日発売)、タイトーのPSPソフト『EXIT』(2005年12月15日発売)、『カンガエル EXIT』(2006年9月7日発売)などが挙げられる。例えば『カンガエルEXIT』のバイラルCMは、著名なCGクリエーターに動画製作を依頼。ソフトの内容をさりげなく宣伝しながらも、動画として純粋に楽しめる内容に仕上がっている。いずれも動画の最後に作品のタイトルを表示し、クリックすると公式サイトに移動する仕組みだ。

アニメでは、GONZO(映画『ブレイブ ストーリー』、テレビドラマ『電車男』のオープニングムービーを手がけた会社)制作のテレビアニメ『RED GARDEN』のバイラルCMだろう。この作品のプロモーションでは、公式サイトでブログパーツとなるゲームムービーを配信。アニメの背景画像上にストーリー(テキスト)が配置された各画面を、ユーザーがひとつひとつ読み進めてゆく形式で作品の世界観を伝えるとともに、内部に極めて難解な15の設問を設けて、ユーザー同士の交流が発生しやすい内容に仕上げている。さらに、難問に全問正解したユーザーには、「最終回への出演・ニューヨーク旅行券」といった豪華プレゼントの応募権利を与え、ユーザー間のコミュニケーションがより大きくなる二重の仕掛けを用意した。これによって『RED GARDEN』のバイラルCMはコアなユーザーを中心に口コミで拡大し、結果的に、原作が存在しない知名度の低い作品の認知を高めたのである。

『RED GARDEN』のゲームムービー。現在、配信は終了している。(公式サイト)
©2006 GONZO/RED GARDEN製作委員会

ムービー本編はサウンドノベルのようなテイストで進行していく。/©2006 GONZO/RED GARDEN製作委員会

ムービー内にはきわめて難解な設問が複数用意されている。/©2006 GONZO/RED GARDEN製作委員会

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[関連サイト] リッチコンテンツ・マーケティング情報局

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