
プロジェクター選びにまつわる様々なトピックを取り上げてきたこの連載も、今回が最終回となる。最後に、プロジェクター選びやプロジェクターの設定にまつわる様々な疑問について、Q&Aの形式でお答えしていきたい。
屋内で、蛍光灯など通常の照明を付けたままで利用する場合の目安は次の通りです。
※最近では、導入時に2500lm以上という入札条件を設ける学校もある。
■ルーメン(lm)とは?
明るさを表す単位には、「ルクス」や「ルーメン」、「カンデラ」がある。その中で、プロジェクターの明るさを示す単位として、ANSI(American National Standards Institute)が定めた規格が「ANSI(アンシ)ルーメン」であり、一般的には「ルーメン」と表記している。ANSIルーメンとは、プロジェクターから投写されたスクリーン面を9分割し、各面の中心部の明るさを平均した数値で表す。そのため、「ルーメン」の数値が大きいほど投写画面は明るくなる。
ちなみに、ロウソクの明るさをルーメンで表すと13ルーメン、100Wの電球は1200ルーメンとなる。
データプロジェクターは、通常の照明の下でPCの画面を投写するのを主な用途としていますが、ホームプロジェクターは、暗い部屋でDVDなどを投写して視聴することを想定して作られています。
両者の主な違いは次の通りです。
■画面のアスペクト比(横と縦の比率)は、データプロジェクターは4:3、
ホームプロジェクターは16:9が中心。
■データプロジェクターは画質の高さよりも輝度を、
ホームプロジェクターは輝度よりも画質の高さを優先した設計になっている。
■データプロジェクターは様々なデータ入力端子を、
ホームプロジェクターは様々なAV入力端子を備える。
データプロジェクターをホームプロジェクターの代わりに、またホームプロジェクターをデータプロジェクターの代わりに利用することは、入力用の端子さえあれば、できないわけではありませんが、両者は絵作りの特性が異なるので、用途にあったプロジェクターを求める方がよいでしょう。
データプロジェクターは、明るい室内での使用に配慮して輝度を優先したものが多く、画面のアスペクト比は4:3が一般的(左)。ホームプロジェクターは、照明を落とした部屋での映画鑑賞に適した設計となっており、輝度よりも画質を優先、コントラスト比も高いものが多い。画面のアスペクト比は16:9が主流だ。(右)。
画面が台形に投写されている場合は、台形補正(キーストン補正)を行います。最近のプロジェクターでは、自動的に上下の台形歪みを補正する機能(オートキーストン補正機能)が搭載されている製品も増えています。台形以外の歪みは、プロジェクターとスクリーンをまっすぐにセッティングすることで直ります。
■オートキーストーン補正機能のメリットとデメリット
オートキーストーン補正機能は、理想的な角度から投写できない場合に、画像が台形に投写されてしまう問題を自動的に解決する便利な機能だ。しかし、このオートキーストーン補正機能は、デジタル処理によって画像自体を変形させるため、極端な補正は画質を劣化させてしまう。映画等では気にならないかもしれないが、細かい文字やグラフを投写する場合は、画質の劣化により文字がぼやけてしまうことがある。便利な機能なのだが、基本的にはオートキーストーンの補正範囲が微調整で済むように、台形歪みの少ない位置にプロジェクターを設置しよう。

